雪の降らない街

秋が近づいてきたと思ったら、たちまち晩秋のような寒さになってしまった。かといって、ヒーターを出すにはまだ早く、家の中では厚着をして寒さをしのいでいる。こんな季節になると思い出す曲がある。

もう10年以上前になるが、家から5分ほどの距離にある姉の友人の家へ、姉とよく遊びに行っていた。姉の友人は、姉の友人なのだけど、私とも同じくらい付き合いがあるので、実質幼なじみみたいなものなのかもしれない。3人ですることといえば、好きなものの話をしたり、漫画を描いたりしていた。4コマ漫画を描くのが流行っていて、それを冊子にしてみたりして、楽しかった。言い出しっぺは私なのに、真っ先に早く飽きてしまったが。その間、姉の友人のラジオから流れてくる曲がBGMになっていて、冬の時期はよくコブクロの「雪の降らない街」がかかっていた。コブクロのコの字も知らなかったのだが、あまりに頻繁に流れてくるので、曲もアーティストも覚えてしまった。夏は「宝島」が流れていたのを思い出す。

冬は部屋で遊んで、夏は3人で作った秘密基地で遊んだ。そんな情景が曲を聴くと蘇ってくる。どんな食べ物を食べていたとか、当時の空気感だとか、10年以上も前の記憶なのに、まったく色褪せず。音楽というものはすごい。人生のほとんどは、記憶にBGMがあるのかもしれない。

もうすぐ、冬がやってくる。久しぶりに気持ちが童心に返って、雪が積もったらかまくらを作ろうかな、なんて考えている。こういう気持ちは忘れずにいたい。

白い冬が街に降りてくる
壁に並んだ二つのコート
そでが重なり まるであの日の
僕とあなたの様です

雪の降らない街

雪の降らない街

  • アーティスト: コブクロ,小渕健太郎,黒田俊介,笹路正徳
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2002/11/13
  • メディア: CD
  • 購入: 1人 クリック: 11回
  • この商品を含むブログ (11件) を見る