星野源の曲を聴いていて思ったこと

なんとなく、星野源さんの曲が聴きたくなって、Youtubeの公式チャンネルの動画を見ていた。

星野源さんの曲は昨年ヒットした「恋」しか知らなかった。色々と調べているうちに、「君の声を聞かせて 雲をよけ世界照らすような」という聞いたことのあるサビもこの人の曲だと知った。無意識のうちに曲は何度も聞いていたのだけど、曲の名前も、歌っている人も認識できていなかった。

「SUN」を聴いていると、イントロからサビに進むにつれて、緊張感が徐々に解けていくような、ホッとするような安心感がある。晴れている日の昼間に聴いていると、なんともいえず穏やかな気持ちになる。「時よ」という曲は、テンポが少し「恋」に似ていて、歌っていることはSUNに少し似ている。この2曲に共通することは、「今」を意識していることなのかなあ、と思う。

星野さんがくも膜下出血という大病を二度患ったことが大いに関係しているのだと思うのだけど、この2曲の歌詞はどこか刹那的である。SUNでは「僕たちはいつか終わるから 踊る いま」と歌い、時よでは「時よ いつか終わるその時には バイバイ」と歌っている。表現は少し違うけれど、言っていることの根本は同じだと思っていて、それまでは日常の何気ない瞬間を歌いながら、最後に時間は有限ではないことをあっけらかんと歌っている。これは一度死ぬ思いをして、そこからまた生きることを決意した人でないと、そう簡単には歌えないのだと思う。時間が有限だと気づいて、だからこそ自分にできることを改めて意識できるのだろうなあ、と思う。

自分はまだまだそんな風にはなれていない。決意しても翌日には挫けそうになっている。今しかない、と思ったり、そんなに生き急がなくてもいいか、と思ったり、毎日考えることはバラバラである。でもせめて、自分にできることはやれると思ったうちにやっていきたいなと思っていたりする。家事がひとつできそうならやるとか、散歩のとき、いつもより歩けそうなら歩いてみるとか、しんどくなかったら昨日よりも少しだけ頑張ってみるとか。誰に強制されるわけでなく、自分でやっていきたい。

1月から毎日犬の散歩をしているうちに、30分歩くことが無理をせずに日課になったのが、最近の嬉しいことである。こつこつ積み重ねるって、昔は苦手だったけど、病気になってから上手くなったのではないか、と思う。なぜなら、積み重ねないと治らない病気だから。

動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく

時よ - 星野源 - 歌詞 : 歌ネット

YELLOW DANCER (通常盤)

YELLOW DANCER (通常盤)