開き直りの境地

昔からなんだけど、人目を気にしすぎることに悩んでいて、自分がどう見られているか、どう思われているのか、ということで頭がいっぱいになり、自分が本来取りたい行動を取れない、ということがあった。細かいことで言うと、人がいっぱいいる場所に自分がいたとして、自分は本当は違う場所に行きたいのだけど、目の前にいる人に「なぜ、今この人は違う場所に行ったのだろう?」などと思われたりしたらどうしよう?と思うと、そういう行動を取れないということがよくあった。一番悩んだのは人の目の前でご飯を食べる行為で、口の開け方とか、食べ方とか、表情まで、かなり気にしていた。最近はそれらは解決されつつあるな、と思ったのは今年の2月の話である。

 こういう思考は、人の前にいると常にあって、職場とか、家に来客が来ているときとか、学校の教室とか、とにかく気にしていたのだけど、病気になってから不思議とそういうことがどうでもよくなった気がする。そもそも人前にいる機会がほとんど減った、ということもあるのだけど、別にどう見られてもいいや、という心境になったのである。発作は、人目を気にしたり、緊張したりする状態だと起こりやすい、というのもあるけれど、ずんずん考えたところで仕方がないし、自分の取りたい行動を取ったらいいのではないか、という思考に行き着いて、人前で自分のやりたい何かを我慢する、という行動をあまり取らなくなった。気にしたところで、相手は何考えてるか分からないし、何も考えていないかもしれないし、そもそも気にして苦しんでいるのは自分だけである。相手も、そこまで我慢されたらかえって気を遣うはずである。

そう思ってからはずいぶんと気が楽になった。気づいてないだけで、ずいぶんと自分を縛って生きてきたんだな〜と思った。見た目がだらしないとか、そういう表面的な意味ではなくて、本当の意味で気が抜けるようになった気がする。

これもある意味病気のおかげなのかなあ、と思うと、なかなか病気を憎めなかったりする。