時が止まっている

1年前、従兄が亡くなった。亡くなった、って書くのもいまだに違和感があるけれど、1年経って戻ってこないのだから、亡くなった、ということなんだろう、と思うしかない。

親戚の中で一番距離が近くて、よく会っていた。色々と話もした。物心ついたときからよく横にいたので、兄のような、友人のような、そういう存在だった。アイドルも好きだったので、趣味も合ったし、悩み事とかもよく話したり話されたりしていた。

突然すぎて、事故なのか、事故じゃないのかもまだ分からないような状況だったのだけど、火葬にだけは立ち会って、それでも理解できなくて、今も、いまだに写真を直視できない。見れば見るほど、どうして、なんで、の気持ちが強すぎて、現実を理解できない。だから、理解しないままでいる。けじめがつけれない。

何度も何度も夢に出てきた。生きているのではないか?と何度も思ったけれど、現実は何も進展していなくて、ずっと去年の7月のままだ。

従兄は、葬式が苦手で、「自分の大切な人が亡くなったら、亡くなったという現実を理解しないまま生きていきたい」と言っていた。今の自分がそうだ。考えたらめちゃくちゃになりそうで、よく分からないけれど居ないし、会えないんだ、と思いながら生きていくことを望んでいる。逃げているけれど、それも一つの選択肢なんだ、と思わせてほしい。

私の好きなアイドル、私立恵比寿中学のメンバーは、亡くなった仲間と常に向き合い続けている。そんな勇気がほしい。他人が亡くなった事実は受け入れられて、その人のために何かしたいとか、生きていた証を残したい、と思えるのに、従兄には思えない。思える段階じゃない。

ずっとこんな気持ちを持ったまま、生きていくのだろうか、って思うけれど、たぶん自分だけではないと思う。目に見えないだけで、世の中に、同じような状況で、同じような気持ちの人はたくさんいる、と思わせてほしい。救いを求めている。