パニック発作とはなにか

何度もブログに書いているとおり、自分はパニック障害という病気を患っている。この病気の主症状となるのがパニック発作であり、そのインパクトは一度体験すると強烈なものがある。

発作の程度は人によって違い、自分の場合は比較的軽度なものでありながら、動悸、著しい不安感、恐怖感が表れる。重度の場合は過呼吸を起こしたり、救急車を呼ばなければならないほどの人もいる。しかし、軽度といえども一番最初に体験したときの不安感、恐怖感は凄まじいものがあったため、いったん経験してしまうとなかなか忘れることができない。不安感と言っても、この病気になった人以外にはあまり上手く伝わる気がしないのだけど、いわゆる日常でよく感じる漠然とした不安とは違い、生きるか死ぬか、二者択一のような、極限までマックスに達した不安が突如として襲ってくる。いきなりジェットコースターに乗せられるような感覚と言ったら少しは伝わるかもしれない。

発作はものの数分で収まり、真っ最中は「このまま死んでしまうのではないか、おかしくなってしまうのではないか」という猛烈な恐怖感を感じるのだけど、ひとたび収まってしまえばそんなことはない。パニック発作で死ぬことはない、というのは実際に証明されている。身体的には一時的に負荷がかかるだけである。それが分かってくると、だんだん発作と冷静に向き合えるようになる。数ヶ月この病気と付き合ってきた自分の感覚としては、発作が起こらないように気をつけて生活するとか、発作そのものを恐怖の対象として避けるよりは、発作が起きても大丈夫なように身を慣らしていったり、発作は恐ろしいものではないと捉えるほうが、症状は軽減される*1。現に、以前はひとたび発作が起きれば精神的ショックも相まって、発作後は1時間ほど寝込んだり、何をするにも発作を恐れて歯磨きやトイレ、入浴など日常の些細な行動にも恐怖を感じていたけれど、最近はそこまでではなくなってきたし、ショック状態から回復するのもわりと早い。

とはいえ、精神的なトラウマは長く尾を引くので、そこがなかなか難しい点ではある。ここをこじらせると、うつを併発してしまう場合もあるし、現に数週間前は少しそんな状態になりかけていたので、改めて気をつけたいと思った。

パニック発作は一度体験すると忘れられないほどの恐怖を味わうので、実際に怖いものであることは間違いないのだけれど、発作を恐れれば恐れるほど発作が起きやすくなるという負のループに入ってしまうので、どんと構えて発作の恐怖と向き合うことが重要だと思っている。発作は自分に起きて当たり前の症状、くらいに受け取れるようになれればいいのだと思う。

 


 

人によって発作の程度は違う、と書きましたが、このあたりの感覚は体験談を読むと理解ができると思うので、興味のある方は読んでみてもいいと思います。下記は自分が読んで参考になったページです。

パニック発作の記録
軽いパニック障害になりました。強烈でした。 | 考えるための書評集
のじょ太のパニック障害克服記

 


 

ざっくりと「体調が悪い」とか、「発作が起きてしんどい」と言っても、だいたいの人には伝わらないと思うので、自分が感じたパニック発作について書いてみました。そんな病気、症状もあるんだな、という程度に受け取っていただければ幸いです。

*1:過度なストレスを溜めないとか、疲労を蓄積させない、といった原則は守っての話