耳をすませばと多摩丘陵とFunny Bunny

昨日、耳をすませばを観た。ジブリ作品はどれも幼い頃から刷り込み洗脳のように観ていて、もう何度目なのかも分からない。ジブリ作品を観ていて特に覚えているのは、レーザーディスクで観ていた記憶だ。レーザーディスクと言ってもピンと来ない人もいるかもしれないけど、簡単に言ってしまえばレコードのようなDVDのようなもので、紙のジャケットから円盤を取り出して、専用のプレーヤーにセットして観る。片面に収録できる分数が短いので、ある程度まで観るとディスクを取り出し、裏返してまたプレーヤーにセットして観なければならないという面倒くさいことをしなければならなかったのだけど、それもまた楽しみのひとつだった。ここまで語っておいてなんだけど、耳をすませばはビデオで観ていた。

昔話はさておいて、ジブリ作品は何度も観ているはずなのに、観るたびにいつも新しい発見がある。今回は字幕をオンにして観たのだけど、あのとき雫や聖司はこんなことを言っていたのか、という発見が多かった。特に、地球屋の前で雫がムーンに話しかけるシーンはちゃんとセリフを聞き取れていなかったので、あれだけ観ていたのに初めて雫の心の内を覗きこんだような気がした。自分が思ったより複雑な心情で揺れていたのだなと、10年以上経って理解した。こんなところにおもしろさがある。

耳をすませばには、多摩市街がほぼそのままの姿で舞台となって現れる。モデルにした土地は多いものの、舞台が明確に描かれない作品が多いジブリ作品では珍しい。平成狸合戦ぽんぽこにも、全編に渡って多摩丘陵が出てくるのだけど*1、ジブリのスタジオが多摩地域である小金井市にあるからなのかなあ、となんとなく想像をめぐらせた。

f:id:kewpiedesign:20170128162813j:plain画像引用元: 桜ヶ丘 (多摩市) - Wikipedia

雫が地球屋を何度も行き来する中で通る坂は、聖蹟いろは坂と言うらしい。行ったことはないけれど、丘陵を一望できる見晴らしのいい坂なのだそうだ。自分の住んでいる京都は、全体的に盆地特有の緩やかな地形で、多摩丘陵のようなアップダウンの激しい地形ではないので、物珍しさで行ってみたいなあと、劇中であの坂を見るたびに思う。

最近好きになった、アイドルネッサンスというグループの「Funny Bunny」のMVやジャケットにもこの坂が登場していて、タイミングよくその姿を見ることができた。

キミの夢が叶うのは
誰かのおかげじゃないぜ
風の強い日を選んで
走ってきた
飛べなくても不安じゃない
地面は続いてるんだ
好きな場所へ行こう
キミなら それが出来る

Funny Bunny - アイドルネッサンス - 歌詞 : 歌ネット

たまたまなのだろうけど、耳をすませばを観たあとにこの曲を聴くと、雫へのメッセージのように聞こえる。完全にたまたまなのだろうけど。 

Funny Bunny

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耳をすませば [DVD]

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*1:多摩ニュータウンの開発がテーマになっているので当たり前といえば当たり前