一年

早いもので、去年から一年が経つ。この一年は自分にとっての戦いだったなあ、となんとなく思う。なかなか思うよう自分をコントロールできなくて、調子の良い日もあれば悪い日もあり、生きていて良かったと思う日もあれば死にたいくらい辛い日もあって、嵐のような一年だった。

特に秋から冬にかけてはメンタルの調子がすこぶる悪く、一歩間違えたら本当に死を選んでいたかもしれないような瞬間が何度も訪れて、危うく音を上げそうになった。だから、自分にとって今生きているのはある意味奇跡である。どんなに辛さに飲まれて溺れても、生きていれば必ず季節は進んで、春が来るんだなあ、と心から思えるようになった。去年までは、そんなこと考えたこともなかったな。そういった話を聞いても、どこか他人事に思っていた。

この一年で、自分との向き合い方や考え方も変わった気がする。もともと自己嫌悪がひどい性格だったのだけれど、あまり嫌悪しなくなったかな、と思う。悔しい、と思ったことはいっぱいあったけど、嫌悪しても悪くなるだけだから、どんなに過去の自分が醜くても嫌悪はしない。そう思えるようになった。書こうとすると思い出せないだけで、変わったことはいっぱいある。

一番考えさせられたのは自分の体について、もっと言うと、重たくなってしまうけど命についてかもしれない。たまたま身内の不幸が重なったり、好きなアイドルが亡くなったりして、それ自体は本当に悲しくて辛かったのだけれど、それをきっかけに生きるって全然普通じゃないんだな、と思わされた。発作自体はいまだに受け入れられないのだけど、生きるか死ぬかの二者択一を迫られるような発作に襲われたあと、それがすうっと消えていくときはいつも「ああ、自分って生きているんだな」と実感させられる。逆に言うと、その瞬間があるから、生きてられるのかな。不安や辛さは無限に続くものではないって実感できるから。

今はこの季節を迎えられたことに対して妙な晴れ晴れしさがあります。冬は長かったなあ。自分が自分で居られるまま、冬を越すことができてよかった。一年でなにか区切りがつくわけではないけれど、今の感情を残しておきたい。もうすぐ春がやってくるから。

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